はじめに
現在、携帯電話や無線LANなどで情報無線通信が手軽に利用できるようになっていることは言うまでもありません。最近では、将来の無線通信に向けて一層の高速大容量化を目指した研究も進んでいます。例えば比帯域100%以上の超広帯域通信や、未利用の周波数帯を使ったミリ波通信が注目されています。
電磁波の活躍の場は益々増える一方ですが、反面、高周波デバイスは新たな課題にも直面しています。特に、高周波デバイスの設計の多くは研究者や設計者の経験やシミュレータによる試行錯誤によるもので、他者が類似の設計を行っても同等の特性を再現するのは容易ではありません。また、高周波デバイスを製作するには誘電体材料が必須ですが、その材料定数は周波数に依存しています。そのため、同じ媒質での設計値でも無線の周波数帯が異なると仕様通りには動作しないという問題が生じています。
そこで、馬・大平研究室では、マイクロ波からミリ波にわたる高周波デバイスに関して、
- 情報無線通信に必要不可欠な高周波フィルタの超小型化・高性能化、設計法の確立に関する研究
- 高周波デバイスを構成する上で必須の誘電体材料の材料定数の高精度測定法に関する研究
現在は、米国連邦通信委員会(FCC)や日本のUWB規定を達成するUWBフィルタの研究などに取り組んでいます。また、誘電体材料測定に関する研究では、フィルタ設計で大きな課題となっている異方性材料の測定手法の確立や、誘電体と金属導体間の界面における比導電率の測定に取り組んでいます。現在の高周波デバイスに関する諸問題はもちろんのこと、将来の電磁波利用を見据えて新しい研究も進めています。
研究室の歴史(旧電気物理研究室、旧小林研究室、旧小林・馬研究室、旧馬研究室)
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2012年3月21日